Japanese Garden

庭園内にあるミニマルな建造物は、堂々としたモミとイロハモミジに覆われた12エーカーの丘陵地に位置し、そのオープンで広々とした空間では、ワークショップ、アート、茶道、ガーデニングのクラスが催されています。

ポートランド日本庭園は、都会の喧騒から逃れる静かな場所として、また日本の伝統的な設計に敬意を表して、1960年代に造られました。堂々としたモミとイロハモミジに覆われた12エーカーの丘陵地に位置し、里山近くの村を思わせます。雪をかぶったフッド山の見事な姿は富士山を彷彿させます。

最近では、大勢の人がここを訪れ静かに観賞しないため、当庭園の美しい魅力がその静穏を危険にさらし始めています。多くの訪問客に対応するため、園芸センターは再び設計のインスピレーションを西方 に求め、有名な日本人建築家である隈研吾氏に大規模な拡張プロジェクトを依頼しました。

隈氏は5つの新しい庭園の他に、カルチュラル・ヴィレッジを加えました。カルチュラル・ヴィレッジは増加する訪問客が作り出す雰囲気 を受け入れ、また、人々が巡礼する寺を取り囲む、日本の歴史的な飛び地をモデルにしています。このミニマルな建造物は、オープンで広々としており、ワークショップ、アート、茶道、そして当然、ガーデニングのクラスを提供しています。

隈氏の設計には,職人の手工芸や伝統的要素に対する敬意がうかがえます。入口の門に使われている枠として、手おのによる波紋が付いたトチノキのはり。広場の北側には防御として、15世代目の日本人石工による漆喰を全く使用せずに造った巨大な中世の石垣。ガンの飛行を模倣した、古代のジグザグ模様のグリーンルーフ。

最先端技術も同様に取り入れられていますが、大部分は隠れています。グリーンリーフの下にはカスタム設計のタイルが敷かれ、悪名高いポートランドの雨を巧妙に下向きの管を通して下に隠れた「ポケットガーデン」に流します。また、隠された地熱井はこのランドマーク建造物の湿度と温度を調整しています。隈氏チームはスタイル、機能、控え目さのバランスを考慮し、DXVのAT200スパレットなどのバスルーム備品を選択しました。プロジェクトマネージャーのバラース・ボグナー氏は「独立した美しさで選びました。また、周囲の環境と張り合わずに、見事に溶け込むからです。」

自然と構造のよどみない連続性がこの建造物の基本理念です。日本では最高の茶室とは「何げなく茶室がある庭である」と言われています。隈氏によると、この新しい日本庭園は単に「何げなく建造物がある造園プロジェクト」だそうです。

この庭園では水の実用性と美しさが組み合わされ、水が重要な要素になっています。

バラース・ボグナー
研吾建築都市設計事務所のチーフ・プロジェクト・マネージャーs

DXVのスパレットはその謙虚さが魅力ですが、その美的感覚も常にデザインの主要な側面となっています

ポートランドの日本庭園では水の流れが設計の重要な要素ですが、その大部分が舞台裏にしまい込まれています。現代建築の中で水はどの程度目立つ役割を果たすべきですか。

私たち人間にとって、水は体の健康だけでなく、心の健康にも不可欠なものです。現代建築の中で、水は存在するべきですが、強制的であってはなりません。ポートランドの日本庭園では水の実用性と美しさが組み合わされています。

バスルームを設計するときに、何に焦点を当てますか。

バスルームの設計は非常に重要です。そこでは人間の体が無防備な状態にありますから、感覚と感受性の両方が高くなります。細部にわたる細心の注意が最優先となります。

その理由として、DXVのスパレットをプロジェクトに選んだのですか。

材料と質感は、私たちが体験や触ることで構造を理解するのに役立ちます。DXVの部品を含め仕上げや備品は、機能するアートとしての独立した美しさ、純粋な材料が持つ全般的なエートスとの互換性、控え目な形により選択しました。DXVのスパレットはその謙虚さが魅力ですが、その美的感覚も常にデザインの主要な側面となっています。

伊奈初之烝と長三郎の技術指導のもと職人たちが試行錯誤を繰り返し、創り出したスクラッチタイルは、世界中からの要人を迎えるにふさわしい空間を演出しました
隈氏が付け加えたカルチュラル・ヴィレッジは、増加する訪問客が作り出す雰囲気を受け入れ、また、人々が巡礼する寺を取り囲む、日本の歴史的な飛び地をモデルにしています